『テルミ』151号

 手で見る学習絵本『テルミ』の4・5月号。
年6回の刊行だから、すでに四半世紀を経過して26年目を迎えたことになる。

 今回の151号、全24ページの内容を概観すると以下のようになる。

1. 表紙
2〜5. めいろ
6〜7. 動物重さくらべ
8〜9. ふしぎな食べ合わせいろいろ
10〜11. 早口言葉
12〜13. ひこう船
14〜17. 折り紙
18〜19. 世界ふしぎ旅行
20〜21. テルミの広場
22〜23. つくって食べよう
24. クイズ

 「動物重さくらべ」から「ひこう船」あたりまでは今回の特集記事。
それ以外は毎号載っているものが多い。
人気があって定着しているのだろう。

 今回は迷路の中から、「たし算めいろ」に注目してみる。
「言葉の中の数字をたすといくつになる?」ということで、スタートから迷路をたどる。
途中で遭遇する言葉は「三角」「七面鳥」「十五夜」「四国」。
ゴールには「答え 29」とある。

 「三角」と「十五夜」には数符を使う。
「七面鳥」「四国」には使わない。
あえて書けば「3かく」「しちめんちょう」「15や」「しこく」である。
数符のない語彙も足し算するのである。

 墨字使用者ならば誰でも知っている。
「七面鳥」や「四国」は漢数字の「七」「四」を書くことを。
数符を使わない「七面鳥」「四国」も、その語源には数字的なニュアンスが含まれていることを。

 逆に、点字で数符を使うかどうかについての判断のほうが難しい。
点字習得の過程にある『テルミ』読者のような子どもにとっても、数符使用の問題はなかなかやっかいである。
数符の使用が語彙の意味の判別に用いられているからである。
数符を使用することによって「三角」は「参画」と明瞭に区別することができる、というように。
したがって、点字を判読する際には語彙の意味の理解が前もってなされていることが期待されるし、点字の書き手となったときには、それはますます不可欠なものとなる。

 子どもたちは、こういった迷路に親しむことを通して「このことばは、数符を使って書く / 使わないで書く」ということを、なんとなく覚えていくものだろうか。
そうであるならば、この迷路には確かに存在意義がある。 


《参考文献》
『テルミ』,日本児童教育振興財団,151号(2008年)

タグ : テルミ 点字 数符

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